問題の現象 – あなたも遭遇していませんか?
「AWS SNSからのメール通知がGoogle Workspaceのメールアドレスに届かない…」 「認証エラーでメールが弾かれてしまう…」 「以前は届いていたのに、急に届かなくなった…」
この問題、実はあなただけではありません。 世界中の開発者が同じ問題に直面しており、2024年以降特に顕著になっています。
Google Workspaceのメールって会社が使うメールドメインなので困りますよね。例えばhotmailとかだと通ってしまう。会社のメールで使いたいのに。この現象への解決策です。
なぜAWS SNSからGoogle Workspaceへのメール送信で認証エラーが発生するのか?
根本原因:メール認証の厳格化
2024年2月以降、Google(Gmail)は迷惑メール対策を大幅に強化しました:
- 全メール送信者: SPF または DKIM 認証が必須
- 大量送信者: SPF、DKIM、DMARC すべて必須
- 認証失敗時: Google Workspaceで
p=rejectポリシーが設定されていると完全拒否
AWS SNS送信時の具体的な問題
問題1: SPFアライメント不整合
❌ MAIL FROM: amazonses.com のサブドメイン
❌ FROM: your-domain.com
→ ドメインが一致せず、SPF認証失敗
問題2: DKIM設定不備
Google WorkspaceでDKIM設定が2段階プロセスになっており、多くの管理者が途中で完了したと誤解:
- DKIMキー生成(✅多くの人がここで終了)
- 認証開始ボタンをクリック(❌忘れがち – 最重要!)
問題3: 厳格なDMARCポリシー
v=DMARC1; p=reject;
→ 認証失敗時、メールを完全拒否
よく見るエラーメッセージ
"5.7.26 Unauthenticated email from domain-name is not accepted
due to domain's DMARC policy"
"Email rejected per DMARC policy"
"DMARC authentication failed"
【解決策】Google Workspace側のDKIM認証設定
AWS SNS側の設定変更は制限があるため、受信側のGoogle Workspaceで認証設定を強化することが最も効果的な解決策です。
事前準備
必要な権限・アクセス
- Google Workspace 管理者権限(スーパー管理者)
- DNS管理画面へのアクセス権限
- 重要: Gmail有効化から24-72時間経過していること
ステップ1: Google Admin ConsoleでDKIMキーを生成
1-1. Admin Consoleにアクセス
https://admin.google.com
にスーパー管理者でログイン
1-2. Gmail設定に移動
- メニュー → アプリ → Google Workspace → Gmail
- メールを認証(Authenticate email)をクリック
1-3. AWS SNS対象ドメインを選択
受信に使用するGoogle Workspaceドメインを「選択したドメイン」から選択
1-4. DKIMキーを生成
- 新しいレコードを生成をクリック
- キー長: 2048ビット(推奨)
- プレフィックス: 「google」(デフォルト)
- 生成をクリック
1-5. 生成された値をコピー
DNSホスト名: google._domainkey.your-domain.com
TXT record value: v=DKIM1; k=rsa; p=MIIBIjANBgkqh...
ステップ2: DNSプロバイダーでTXTレコード設定
2-1. DNS管理画面にアクセス
ドメインプロバイダー(Route 53、Cloudflare、お名前.comなど)にログイン
2-2. TXTレコードを追加
| 設定項目 | 値 |
|---|---|
| レコードタイプ | TXT |
| 名前/ホスト | google._domainkey |
| 値 | コピーしたDKIM public key |
Route 53での設定例:
{
"Type": "TXT",
"Name": "google._domainkey.example.com",
"Value": "v=DKIM1; k=rsa; p=MIIBIjANBgkqh..."
}
2-3. 保存と反映待機
設定保存後、1-48時間のDNS反映を待つ
ステップ3: 【最重要】DKIM認証を開始
⚠️ 多くの人がこのステップを忘れて認証エラーが続きます
3-1. Google Admin Consoleに戻る
DNS反映後、Admin Consoleの「メールを認証」画面に戻る
3-2. 認証を開始
「認証を開始」(Start Authentication)ボタンをクリック
3-3. ステータス確認
ページ上部が「DKIMでメールを認証中」に変わることを確認
AWS SNS送信テストと動作確認
テスト手順
- AWS SNSから対象のGoogle Workspaceアドレスにテスト通知送信
- メールが正常に受信されることを確認
- 受信メールのヘッダーで認証状況を確認:
- 「その他」→「元のメッセージを表示」
DKIM=passの記載を確認
認証成功の確認方法
Authentication-Results: mx.google.com;
dkim=pass header.i=@your-domain.com
spf=pass smtp.helo=amazonses.com
dmarc=pass (p=QUARANTINE sp=QUARANTINE dis=NONE)
AWS SNS特有のトラブルシューティング
❌ Google Groupsアドレスへの送信失敗
問題: AWS SNSのバウンス通知にReturn-Pathヘッダーが不足
解決策:
- 個人メールアドレスを使用
- Google Groupsの外部メール設定を確認
❌ 複数ドメインでの認証問題
解決策: ドメインごとに個別のDKIM設定が必要
domain1.com → google._domainkey.domain1.com
domain2.com → google._domainkey.domain2.com
❌ 一時的な認証エラー
原因: DNS反映の遅延
対処法: 48時間まで待機。それでも解決しない場合は設定再確認
DMARCポリシーの段階的調整(上級者向け)
現在のDMARCポリシーが厳格すぎる場合の調整:
現在のポリシー確認
dig TXT _dmarc.your-domain.com
段階的な緩和
ステップ1: v=DMARC1; p=none; (監視モード)
ステップ2: v=DMARC1; p=quarantine; (隔離)
ステップ3: v=DMARC1; p=reject; (拒否)
よくあるエラーパターンと解決法
パターン1: 設定後も認証エラーが続く
チェック項目:
□ Gmail有効化から24-72時間経過済み?
□ DNS設定は正確?(コピペミスなし)
□ 「認証を開始」ボタンをクリック済み?
□ DNS反映済み?(1-48時間待機)
パターン2: 断続的な認証失敗
原因: DNS反映の不完全
解決: TTL値を短く設定して再試行
パターン3: 特定の宛先のみ失敗
原因: 受信者側のGoogle Workspaceドメイン設定
解決: 各ドメインで個別にDKIM設定
設定完了後の継続的な監視
推奨監視項目
- メール配信成功率の定期確認
- バウンスログの監視
- 年1回のDKIMキーローテーション
監視ツール
- AWS SNSの配信統計
- Google Workspaceの配信レポート
- MXToolboxなどの外部監視サービス
まとめ:AWS SNS認証問題の根本解決
解決のポイント
- 受信側(Google Workspace)での認証強化が最も効果的
- DKIM設定の2段階プロセスを完全に実行する
- DNS反映とGoogle側の認証開始を確実に行う
期待される効果
✅ AWS SNSからGoogle Workspaceへの確実な配信
✅ 認証エラーによる配信失敗の解消
✅ ビジネスメール全体の信頼性向上
✅ セキュリティレベルの強化
最終チェックリスト
- [ ] Google WorkspaceでDKIMキー生成完了
- [ ] DNSプロバイダーでTXTレコード設定完了
- [ ] DNS反映待機完了(1-48時間)
- [ ] Google Admin Consoleで「認証を開始」実行済み
- [ ] AWS SNSからのテスト送信で配信確認済み
- [ ] メールヘッダーで
DKIM=pass確認済み
この手順を完了することで、AWS SNSからGoogle Workspaceへのメール配信における認証問題は根本的に解決されます。多くの開発者が同じ問題に直面していますが、正しい設定により確実に解決できる技術的な問題です。
不明な点がある場合は、Google WorkspaceサポートやAWSサポートも積極的に活用してください。安定したメール配信環境を構築し、ビジネスの継続性を確保しましょう。
この記事は2025年最新の情報に基づき、実際のAWS SNS認証問題の解決事例を参考に作成されています。


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