妻の家柄を調べる機会があり、Grok DeepResearchを使ってみました。結論から言うと、期待した結果は得られませんでした。
何が起きたか
直系の子どもや孫など、名前が文献に明示されている人物しか拾ってきません。
妻の先祖には芸術家との交友があったようですが、「では本人も絵を描いていたのでは?」という推論が出てこない。人間なら「芸術家と付き合いがあった」→「本人も芸術に理解があったはず」→「自分でも描いていた可能性は?」と考えます。DeepResearchはこれをやりません。「芸術家Aと交友があった」という事実で止まり、その先の推論がありません。
また、実名が完全一致しないと同一人物として認識できませんでした。昔の人物は通称と本名が異なったり、表記揺れがあります。これを超えた同定ができません。
名家ほど、名前の一部を子どもに継承する慣習(通字)があります。例えば「義」の字を代々使うなど。これがあると、DeepResearchは親子や祖父孫を混同したり、逆に同一人物を別人と判断する可能性があります。人間なら「この時代にこの名前なら父親の方だな」と判断できますが、DeepResearchにはその文脈理解がありません。
一次ソース以外も混在する(仕様)
DeepResearchは一次ソース以外も拾ってきます。これは仕様です。
xAIのAgent Tools APIを基盤としており、ウェブ検索、X投稿検索、コード実行などを組み合わせて情報を収集します。一次ソースだけでは文脈や最新情報が不足する場合、二次ソース(分析記事や議論など)を追加して回答を生成します。
ただし、信頼性にばらつきが出る可能性が指摘されています。出典の確認は必須です。
一次ソースに限定したい場合は、プロンプトで指定すれば調整可能です。
例えば、年末調整の書類作成で「税務署のHPを参考にせよ」と指定すると、公式情報を優先して回答を生成します。家系調査なら「国立国会図書館のデジタルコレクションを参照せよ」などが考えられます。
これを知らないと、二次情報が混ざった結果をそのまま信じることになります。
DeepResearchの正しい使い方
DeepResearchは優秀な資料収集係です。明示的に書かれている事実は拾ってくる。しかし「この人物は画家だったのではないか」という匂いを嗅ぎ取る能力はありません。探偵ではない。
正しい使い方は以下の通りです。
- 必要に応じてプロンプトで参照先を指定する(例:「税務署のHPを参考にせよ」)
- DeepResearchに事実を集めさせる
- 出てきた情報を人間が確認し、気になる点を見つける
- その線で追加調査を指示する
- 出典の信頼性を確認する
- 最終的な解釈は人間が行う
丸投げは危険です。「DeepResearchが言っているから正しい」という使い方が一番まずい。
なぜ「家柄」を調べたかというと、入籍後に「あの社長はこうだった」「銀行の頭取さんが亡くなった。偉い方だった」「あの画家は人気があるよ(普通は知らない。僕が昔、書店で芸術新潮のクノップフという画家の特集をパラ見してして即買いして、東京での展覧会行こうとしたら終わってて、山梨でやってるのがわかったので電車で行こうかと考えたと伝えた)と妻側が自然に言ってきて調べた結果こんな感じ。
そして、僕の家柄が良いねとも。
「は?」


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